どうも、ナバです。最近は本業の方で色々とやらなければいけないことが重なりに重なって、更新頻度が落ちてしまっていて申し訳ないです。
そんな中でも、当サイトのコンテンツを時々更新してくれるライターのK8さんはとてもありがたい存在なのですが、そのK8さんとの雑談がきっかけで、今回このコラムを書くことを決めました。
ナバ「最近釣りのライセンスやら年券(年間遊漁券)の販売やら、そんな話題をSNSで見かけましたよ」
K8「ライセンスにしたってマナー悪い●●(※言葉が悪いので伏字)はいなくならないですよ。ライセンス取るときだけ真面目にやって、あとは奴らは結局●■▲●✖■(※信じられないくらい口が悪いので伏字)・・・(略)。それより年間パスのが良くないですかね?」
ナバ「そう!俺も年券販売の方が良いと思う。鮎とかみたいな魚種は、魚種別の遊漁券が別途必要でも全く問題ないし。まあ、市場衰退がデメリットですかね。潰れるメーカーとかも多く出てきそうですし。」
K8「ライセンス制になったくらいで買わなくなる人はそもそも碌にメーカーに貢献してないですよ!笑」
ナバ「それも一理あるけど。笑 まあ、とはいえ・・・(略)」
こんな流れで、釣りのライセンス・年券(年パス)の話をしていました。
話はこの後も少々続くのですが、今回、このコラムで「釣りの有料またはライセンス権利化」について、どんなメリットや問題点があるのか、あくまで私見ながら考えていこうと思います。
議論の前提:なぜ今、こんな話題が上がっているのか?

具体的な話に入る前に、言葉の定義と背景を整理しておきましょう。
本記事においては便宜上、以下のように定義して話を進めます。
- ライセンス: 国が発行する許可証(試験や講習の受講を条件とするもの)。
- 年券(年パス): 年間を通して釣りをする「権利」を券として販売するもの(発行元の議論は一旦置いておきます)。
そもそも、なぜ海釣りの有料化やライセンス化が度々議論に上がるのでしょうか。
その最大の背景には「釣り人のマナー問題」があります。ゴミの放置、違法駐車、立ち入り禁止区域への侵入などによって漁業関係者や地元住民に多大な迷惑をかけている現状。
さらに、乱獲による資源枯渇や環境破壊といった問題も深刻化しており、「このまま誰でも自由に釣りができる状態を放置して良いのか?」という声が強まっているのです。
実際に釣り場が減少したり、釣り人自身も肌で実感していることでしょう。
【ライセンス化】のメリットと立ちはだかる問題点

まずは、試験や講習を伴う「ライセンス化」についてのメリットと問題点です。
メリット:釣り人のリテラシー向上と強力な抑止力
試験や講習を経ることで、法律やルール、安全対策に関する釣り人のリテラシーが一定水準まで引き上げられることは大きなメリットです。
また、「違反をすればライセンスの停止や剥奪」という明確な罰則を設けることができれば、確実にマナーは向上するでしょう。運転免許と同じで、失うものがあれば人はルールを守るようになります。
問題点:コスト、年齢制限、そして「民法上の壁」
一方で、制度を維持するための莫大なコストや、「何歳から免許を取れるのか?」という年齢制限の問題が立ち塞がります。子供が気軽に釣りを始められなくなるのは悲しいですよね。
そして何より、民法上の問題があります。海を泳いでいる魚は、法律上は誰のものでもない「無主物(むしゅぶつ)」です。無主物を採取する行為に対して、国がライセンスという形で制限をかけ、あまつさえそこから利益を得て良いのか?という法的なハードルは極めて高いと言わざるを得ません。
【年券(年パス)販売】のメリットと懸念される副作用

次に、K8とも話題に上がって、色々話した「年券の販売」についてです。
メリット:敷居が上がる事による資源保護とマナー向上
お金を払って年券を買わなければならないとなれば、釣りに行くことへのハードル(敷居)が一定程度上がります。これにより、釣り場の過度な混雑が緩和され、資源保護の観点からは大きなプラスになるでしょう。
また、敷居が上がることで「釣り場での悪マナー」が非常に目立ちやすくなり、結果として全体のリテラシー向上も見込めるはずです。
問題点:新たな「お客様気分」と利権の温床
懸念される副作用としては、「金を払っているんだから、これくらい良いだろ」という“お客様気分”の釣り人が一定数生まれてしまうリスクです。
また、年券制度を誰が管理し、その莫大な売上を誰がどう使うのか。ここで新たな「利権」が生まれ、本来の目的から外れてしまう危険性も孕んでいます。
どちらにも共通する最大のリスク「釣り業界の衰退」

ライセンスであれ年券であれ、釣りをするためのハードルを上げる以上、絶対に避けられない共通の問題があります。
それは、「釣り市場自体の縮小」と「経済規模の縮小」です。
「ちょっと休みだからサビキ釣りに行ってみようか」というライト層がごっそり抜け落ちるため、釣り具メーカー、町の釣具屋、渡船業者などは大打撃を受けます。多くのお店が潰れてしまうかもしれません。
釣り人が減れば釣りに関わる仕事も減り、業界全体が縮小していく……という悪循環に陥る可能性が非常に高いのです。
ナバの私見!「年券の販売」と「業界への再分配」のセット導入案

とはいえ、「業界が縮小するから、マナー問題や資源枯渇はこのまま放置で良い」というわけにはいきません。現状は、徐々に限界に近づいています。
そこで1つの提案として、「年券の販売」と「釣り関係従事者への再分配」をセットで導入する可能性を模索するのはどうでしょうか。
あくまで思いつきの「例えば」ですが、こんな仕組みです。
- 発行は国や自治体(利益ゼロ): 利権が発生しないよう、国や自治体が原価のみで年券を発行します。「無主物の採取」で国が利益を得るという法的な問題も、原価発行(利益ゼロ)ならクリアしやすくなるはずです。
- 販売は町の釣具屋(利益ゼロ): 釣具屋などの販売店に年券を置かせてもらいます。販売店には一旦ここでは手間だけをかけることになりますが、ここでも利益は乗せません。
- 利益(売上)を釣り業界へ再分配: 年券の売上(原価を引いた分)をプールし、年券導入によって売上が下がってしまうであろう釣り業界各社(メーカーや販売店、渡船など)に直接「再分配」します。
つまり、市場の縮小分を、一定程度年券の売上で補填して業界を守ろうという考え方です。
完璧な案ではないけれど…
もちろん、この案にも穴はたくさんあります。
再分配のための事務手続きに莫大な手間と無駄な税金(中抜き)がかかるリスクはありますし、いくら再分配で補填したところで、釣り人という「母数」が減れば、長期的には市場縮小は避けられないでしょう。
ですので、「絶対この案が良い!」と声高に主張するつもりもありませんし、現実的に実現のハードルが高いことも理解しています。
しかし、釣り人のマナー問題や環境保全は、もはや「誰かがなんとかしてくれる」フェーズを過ぎています。
ライセンス制が良いのか、年券が良いのか、あるいは全く別の解決策があるのか。
このコラムが、釣り人一人ひとりが「未来の釣り場と釣り業界」について少しでも考えるきっかけになってくれれば嬉しいなと思います。



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